第2回『食べている食品はどこから来ている?~私の食が世界・地球をつくる~』

講師は、近藤惠津子さん(NPO法人コミュニティスクール・まちデザイン理事長)。食を取り巻く現状からフードマイレージを下げるには、そして消費者である私達たちにできることまで、豊富な事例や楽しいクイズもおりまぜながら、分かりやすくお話いただきました。

日本は、あらゆる食材を世界中から輸入しています。国内自給率が限りなく100%に近い(2013年データ)キュウリですら輸入するのは、品薄な時にも必ず欲しいという業界があるから、との理由だそう。食料を輸入に頼る私達は「その食べものの“向こう側”、つまり相手国の土地、水、労働力、資源を使っているのだ、と想像することが重要です」と近藤さんは言います。たとえば、100gの牛肉には、2000リットルの水が、そして牛丼1杯には1889リットルの水が使われています。食用、食品、石鹸、化粧品などに幅広く使われるパーム油は、その増産の影で現地の森林を伐採した巨大なプランテーションの建設、農薬使用による労働者の健康被害、児童労働といった深刻な問題を生んでいます。

近藤さんは、日本の高いフードマイレージを下げるアイデアの1つに、「食料を自給する力を増やすこと」を挙げます。地産地消をひろげ、食と農を近づけるのです。つまり、食品ロスを減らし、産地を意識した買い物をし、東京の農業を守る。先週の大竹さんの江戸東京野菜の取り組みにも触れ、「どのように販売し、食べるかまでを地域づくり、まちづくりとして考える素晴らしい取り組みです」。この先、日本で作ったものは日本で消費し、足りないものだけ輸入する、という姿勢も必要になってきそうです。

私達は、食べものの向こう側を想像できる消費者にならなくてはいけません。そして、食べものに関心を持ち、食の選択について自分なりの基準(買わない基準)を持ち、もったいない食べ方をしないよう基礎的な調理技能も身につけ、「生活における“食”の位置をUP」していくことが求められます。さぁ、いますぐ私達にできることをはじめていきましょう。生きることは、食べることなのですから。

※フードマイレージ・・食品がかける環境への負荷を、農作物などが収穫された場所から食卓までの距離で表したもの。

講師の近藤さん。食材輸入先を世界地図に貼るWSも行いました。

講師の近藤さん。食材輸入先を世界地図に貼るWSも行いました。

講師の近藤さん。食材輸入先を世界地図に貼るWSも行いました。

「地球にやさしい食大作戦」をテーマに、自分たちの暮らしの中でできること、国や自治体への政策提案について話し合いました

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公開講座『食から考える環境問題』(全2回連続講座)