第5回は、江戸時代の省エネルギー・省消費な生活から、現代の私たちの暮らしに応用できることを考えます。企画運営メンバーが『1. もったいない』『2. 江戸東京野菜』『3. 水』『4. みどり』の4つの切り口から江戸の暮らしを紹介しました。

『養成講座概要と「もったいない」の精神』
長屋での質素な暮らしや、着物の循環(着物→古着→おしめ→雑巾→灰→肥料)から、庶民の「物を惜しむ気持ち・物を得るまでの様々な苦労に対する感謝と敬愛の念」=もったいない精神について紹介しました。この心構えは“実用的”であり、誰もが対象であり、生活のあらゆる面に当てはまるものです。

『新宿区ゆかりの江戸東京野菜』
江戸時代に新宿界隈で作られていた野菜のうち、現在江戸東京野菜として伝統野菜の認証を受けている野菜(鳴子うり・早稲田みょうが・内藤トウガラシ・内藤かぼちゃ)の歴史(衰退と復活)について紹介しました。参勤交代で江戸に来た大名たちが、屋敷で地元の作物を栽培したのが伝統野菜のはじまり。身土不二(地元の旬の食品や伝統食が身体に良い)・地産地消・旬の食材の消費をキーワードとして、次世代への食育、歴史・文化の継承と保存の必要性を説きました。

『江戸の水―玉川上水、神田上水、御茶ノ水懸樋―』
江戸の水利用について、玉川上水と神田上水の視点から紹介しました。人口増加による水不足解消のために当時の知恵を集結して作られた玉川上水と神田上水。その水は、江戸市中の大名屋敷、武家屋敷、寺社地と町家地域に配水されていました。さらに、玉川上水の分水から新田開発が起こり、米・麦・野菜が江戸に供給され、結果として食糧不足の解消にも役立ちました。

『江戸のみどり事情』   
大名屋敷の庭園と寺社の庭園が美しいみどりの街並みを造っていた江戸のまち。植物の美しさを追求し、大事にする園芸が庶民の間に広がり、娯楽としてのみどりが増えました。自然と調和する江戸の暮らしは、新宿区が目指す5つの基本目標、「人と自然が調和したまちの快適性の確保」、「資源循環型の社会の構築」、「身近な環境の安心安全を守る」、「地域特性に応じたエネルギーの確保と効率的利用の推進」、「地域・地球環境に配慮した環境都市づくりの推進」にも通じるものがあり、取り入れられそうです。

後半の感想タイムでは、「現代でもごみ収集システムのない国や場所があるのに、完璧とも言える循環型社会が形成された江戸時代はすごいと思った」、「驚く方も多いのですが、戦後しばらくまで下肥は肥料として一般的でした」、「江戸の華とも言われる“火事”で家財を失うことが多いので、余計なものを持たない質素な暮らしをしていたのではないかと思いました」、「江戸の長屋は“シェアハウス”に似ています」などの感想が出ました。

地域の環境活動のリーダーを養成することを目的とする当講座。修了性である企画メンバーが、毎月の勉強会と自主勉強会を経て、初めて伝える立場に立ちました。受講生からも「わかりやすかった」と好評でしたが、メンバーからも「大変だったが、良い経験だった」との感想があがりました。

江戸東京野菜の発表

江戸東京野菜の発表

江戸東京野菜の発表

感想タイム

感想タイム

感想タイム


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