テーマは「食」。近藤惠津子氏(NPO法人コミュニティスクール・まちデザイン理事長)による、クイズを交えた楽しいプログラムでした。
 まず、身近なメニューの食材がどこから運ばれてくるかを考えます。メニューはチキンカレー、天ざるそば、ハンバーグステーキ、トンカツとエビフライ。アメリカ、オーストラリアのほか、とくに中国からの輸入に頼っていることが分かります。「外国産の野菜や、豚肉・鳥肉などはあまりスーパーで見かけません」という声には、「冷凍食品やコンビニ弁当、外食産業で大量に使われています」との回答が。同じく、環境破壊が問題化しているマレーシアの巨大プラントで、危険を伴う労働条件のなか作られるパーム油。世界一の生産量を誇る油ですが、現物を目にすることはほとんどありません。加工食品や化粧品、洗剤などに形を変えて使われているからです。このような「目に見えない相手の資源」を想像することが大切 とのお話でした。
 わたしたちは、「食が環境に影響を与えていること」に気付き、できることから実践していかなくてはなりません。近藤先生は、バーチャルウォーターを意識し、フードマイレージを下げるためには、自給率UPを目指した地産地消をひろげるべく“選べるならば近場のものを”という「自覚する消費への転換」が必須とおっしゃっていました。まずは食料廃棄を無くすことから始められそうです。給食を食べ残す小学生に理由を聞くと、「飼料にリサイクルされるからいいことをしている」と答えたとか。リサイクルが目的になるのは本末転倒であり、まずはリデュース・リユースに取組むことが重要 とのお話が印象的でした。
 後半は、「地球にやさしい食大作戦!」をテーマに、自分たちにできること、企業・国・自治体への提案についてグループで話し合いました。食べ物に関心を持つ、無駄な買い物をしない、地産地消の推進、空き地の農地利用 といったアイデアが出ました。
 『わたしたちが何をどのように食べるかが、世界の食料問題や地球環境とつながっています。地球にやさしい暮らしをするとは、主体的に食を選ぶこと、つまり、生き方・食べ方を自分で管理することです』。『「ストレスをためない」のも、大切なこと。目に見えない相手(の資源)を思いはかるには、心のゆとりも必要です』『今日の講座の感想が、単に「良かった」「面白かった」というものであれば、それは失敗だったと言えます。「今日からこうしよう!」という決意でないと意味がないのです』。近藤先生の熱のこもったお話が心に強く残りました。そして、“ライフスタイルを変えること”が、すべてのキーワードのように思いました。
【企画運営協力】平成22年度新宿区エコリーダー養成講座(入門編)企画運営プロジェクトチーム


近藤先生

食材を輸入国に貼ります。地図上で見ると、多くの食材が中国に集まっていることが一目瞭然。

選択の合図はじゃんけんで!

話し合い:各グループにアドバイスをいただきました


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