平成21年度新宿エコワン・グランプリ グループ部門 優秀賞
「「食」と「育」つ ~土作りから始める弁天菜園~」新宿区立弁天町保育園

 土のまったくない都会の保育園、新宿区立弁天町保育園。「“食”と“育”つ ~土作りから始める弁天菜園~」を年間指導計画のメインテーマに据え、野菜や米作りにチャレンジ。育てる大変さ、喜びを体験し、残さずに食べるという気持ちを育んでいます。

取り組み内容
 大都会新宿!そのなかにも保育園はあちこちにあり、どの園でも小さな園庭を創意工夫して整えています。新宿区立弁天町保育園もその一つで、さらには4階建ての建物の3階が保育園という特異な立地となっています。園舎は広いが、園庭は小さい。でもプランターが何十個もある、3階なので日当たり良好。この環境を最大限に生かして菜園を作りたい!どんなものが育つの?大人も未知なる挑戦をしてみたい!そんな思いと食育が合致して「“食”と“育”つ ~土作りから始める弁天菜園~」を2009年度の年間指導計画のメインテーマに据え、野菜や米を育てる取り組みをスタートさせました。

食育に向けての目標 ~都会の中の“小さな農夫たち”~
●園目標……“心も身体も健康な子ども”
 ○健康の源である「健全な食生活」とは?
 ○日々の保育のなかでの食育を、どのように実践すればいいのか?
 ○何より食事を楽しくおいしく味わうには?
 そのために必要な知識や具体的な方法を、実際の体験を通して子どもたちに伝えたい。そして、一生の健康を支える食生活の大切さをしらせたい。そう願い、様々な工夫をして、野菜作りを始めました。
●クラスの取り組み
 ○0歳時クラス(つくし・いちご組)……食べるの大スキ!モグモグ ゴックン
  初めての“食”との出会いを大切に、一人ひとりを大切に見守り援助していく。
 ○1歳低月児クラス(もも組)……自分で食べるのうれしいね
  スプーンが持て、自分でできるようになったことを一緒に喜び、意欲につなげる。
 ○1歳高月児・2歳低月児クラス(さくらんぼ組)……食べることって楽しいね
  「これなーに?」からはじまる身近なものへの関心と「食べたい」気持ちを大切にし
  ていく。
 ○2歳高月児クラス(すみれ組)……一緒に食べるとおいしいね!
  友だちとおんなじ、おんなじが嬉しい、嫌いなものも一緒なら「食べてみよう」と思う
  気持ちを育てていく。
 ○3歳児クラス(たんぽぽ組)……「これってなぁに?」「どうなってるの?」
  たくさんの“なぜ?”“どうして”を五感を使って感じとり、興味を広げる。
 ○4歳児クラス(ゆり組)……楽しく!!気持ちよく!!
  植えて、育てて、収穫して楽しむ。マナーを知って気持ちよく知らせる。
 ○5歳児クラス(ばら組)……“米作り”心と体の成長!
  一年間米作りをしながら、たくさんの学びをし、“食”への関心を高める。

つながる保育(たくさんの仲間とともに)
●調理さんとのコラボレーション
 食育への取り組みをはじめるにあたり、「弁天の台所」である調理さんからの積極的な意見が聞かれ、食品や調理の実践を組み入れ、幅広く知らせていくことになりました。
  ○エコにもなっている生ゴミ処理機「リサイクラー」の紹介
  ○野菜の現物を紹介し、それを使った給食の紹介
  ○野菜の変身クイズ……給食で使う加工品の紹介
  ○野菜のお腹はどうなってるの?……切り口の紹介
 見たり・触ったり・食べたりすることで、より身近に感じるようになり、食べながら会話も弾みます。食品への関心が広がっていきます。
●近隣の大学生による交流学習
 お茶の水女子大学の学生さんが来園し、自身の学習を兼ねて“食育”のお話会を月1~2回開いていただきました。

家庭や地域への発信
●園に出入りする業者さんとの交流
 栽培用の発泡スチロールの箱の協力依頼をするなかで積極的に関わっていただき、修理や野菜の成長を気にかけてくれるなど、会話も弾みました。
●家族や祖父母、友だちなど、来園者への発信
 子どもたちの作品発表会「弁天ひろば」で、階段や通路の壁面に食育コーナーを設け、来園者の方々に見ていただきました。

これからにむけて
 冬の作物作りをはじめ、年長は米作りをしたあとのワラを使って縄作りをして正月飾りを作りました。土のない都会でも、どこまで野菜や米を作ることができるのか。リサイクラーをフルに活用しながら、来年度もまた作物を作っていきたいと考えています。

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